前回は店長の名台詞にガツン!とやられたジュンの元に謎のメールが届いたところで終わったが、今回は遂に、真紅に止められていた人形作りを始めてしまう。
ジュンの中では、斉藤さんはかなり美化されているので、店長の言葉はひどく不愉快なものだった。自分を全否定するような言葉(それも、反論できないような正論)とともに彼女まで汚されたのだから、そりゃ相当な怒りがわくというものである。
そして、この言葉をキッカケに、ジュンの思考は暗いところへ、暗いところへと傾いていく。
できる奴とできない奴は最初から決まっている。努力してもダメな奴はダメ。そして、そういうダメな奴こそが、最悪の存在である。こういう思考は、努力というものを知らない怠惰な人間か、何かを得るためではなく失ったものを挽回するための努力をした人間がたどり着く。前者は、そもそも努力をしないのだから、成功を勝ち取ることはない。後者は、努力が実ったところでマイナスがゼロに戻るだけであって、何かを得る実感は無く、より良い場所へ行こうとすれば、死に物狂いの努力の上にさらなる努力が必要となる現実が立ちはだかる。前者は店長であり、後者はジュン。どちらも、実は似たような考え方を持っているのだと私は思う。だからこそ、店長の言葉はジュンに突き刺さったし、そして、ジュン以上に我々に突き刺さるのだと思う。
自分の考えを語るのはこの辺りにしよう。
とにかく、ジュンは自分だけの人形を作り始めた。果たして、この人形は物語を如何に動かしていくのだろうか。
水銀燈を気遣ってカバンで寝させてやる真紅と、それを「おぞましい」と身震いする水銀燈。戦えばお互いを本気で殺す気で掛かっていくが、戦い意外の中ではこんなふうに気遣いもする。しかし、それはライバル故の友情などではないらしい。なんとも不思議な関係性であるが、これもまた彼女たちの絆なのだろう。
今回は、ミーディアムが居なければ戦えないことや、カバンで寝なければ『ヤバイ』ことが語られた。この設定は、アニメでは初出だと思う。
あと、今まで要所要所で入ってきた妙な絵本が本編で登場。まあ、絵本自体はすでに店に並んでいるのをジュンが手にしているわけだが、その内容をジュンや真紅が確認したのは今回が最初だ。
二人で本を読みながら、真紅はジュンに、文字に書き残すということの意味を問う。確かに、『忘れないように』というのは、悠久の時を生き、全ての記憶を夢のなかで巡らせる真紅たちにはありえない発想かも知れない。
しかし、今回の真紅はやがて消えてしまう身。文字ではなく、自分がそこに居るという感覚を、記憶の中に留めてほしいと言う真紅。その思いは、きっとジュンにも届いているのだが、しかしジュンは新たな人形を作り始めてしまう。自分だけの人形を欲したのである。
大人は、誰かの心を汲み取れる代わりに、それに感化されたり、シンパシーを感じることは子供の時ほど容易でない。また、何かに共感したとしても、簡単に心を入れ替えることはできないのである。
ただ、絵本の内容は、まだ1つ目の人形の願いが叶えられたところ。全部で人形は七体、薔薇乙女と同じ数といういかにも意味ありげな設定なのだから、今後も絵本はストーリーに登場するのだろう。
そして、まいた世界のジュンも遂に登場。みっちゃんも出てきたが、なんとも凄まじいオフィスで仕事をしていて笑った。
まいた世界のジュンは、まかなかった世界のジュンへメールなど出していないし、パーツも送っていない。ここで、今作り出されている人形は罠であることが判明するが、時既に遅しである。
果たして、まいたジュンに出来ることなどあるのか?というところで、遂に金糸雀が登場して今回は終了。
金糸雀は、姿形は小さくとも第二ドール。水銀燈の次のお姉さんなわけで、何気に強力な能力を持ったドールであるが、そういうことが語られるのはまだまだ後の話。今回は、とりあえずズッコケてポジションを示したところで終了。策士の今後の活躍に期待である。
ところで、ネットにて、「原作未読の視聴者は、店長がストーリーの清涼剤となるのを期待しているのではないか」という意見を見た。
確かに、アニメでは原作より重めの雰囲気を醸し出すような演出が多いし、さっきまでバカをやっていたキャラクターが急に真剣になったりして、明るくて面白い雰囲気を貫く者が居ない。
そんな中では、ウザいけど憎めない店長は、雰囲気を緩和するのに一役買いそうにも見える。前回のような発言をするキャラには見えないかもしれない。
しかし、今回ついに真の清涼剤たる金糸雀が現れた!そういう意味でも、彼女の活躍に期待したい。
エンドカードは横槍メンゴ先生。可愛らしい翠星石のイラストであった。
横槍メンゴ先生といえば、ミラクルジャンプで東大がどうのみたいな漫画を描いておられる。
来週東大を受検する身としては、微妙なシンパシーを感じた(笑)
今回は金糸雀。前回の予告で登場したので、せっかくだから描いてみたのだが、まさかラストギリギリで登場するとは思わなかった。
来週は東大受験ということもあり、ローゼンメイデン一の策士である金糸雀を描いて験担ぎ、という意味合いもあったりする。
備忘録として書いているこのブログであるが、来週は土曜日に更新する。
来週の院試、必ず合格しよう。
今日は、自大の院試に受かったし、良い風は吹いていると思うのだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿